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ゾンビ・ガールの東京キネマのレビュー・感想・評価

ゾンビ・ガール(2014年製作の映画)
4.0
本編は2008年の短編映画『Buruing the Ex』のリメイクとクレジットされてますが、原作はECコミックです。遥か昔、余りにも過激過ぎて子供に悪影響があるってことで検閲処分された伝説のコミック誌ですね。

ジョー・ダンテのアイデアなんでしょうが、さすがですね、目の付け所がいいですよ。Rotten Tomatoes の評価は4.4とミソクソなんだけど、何言っちゃってんるんだろうなあ、最高のコメディじゃないの、この映画。これね、なんでこうも脊髄反射的に笑いが込み上げてくるんだろうと考えながら見てたんだけど、まず設定がいいんだね。ジャッロ・ギークでホラーショップの店員の彼と、エコ・フリークでヴィーガンの彼女との同棲物語ってだけでもグッとくるんだけど、その彼女、想像通りのヴィーガン・キャラ。口に入れるものも一々ウルサイし、生真面目だからこそのショートテンパー。まあ、はっきり言えば痛い女なんだね。その彼女、ゾンビになって復活して、彼にキスをねだる。時々、防腐剤が込み上げて、グリーンのゲロを吐き散らしながらさ。クレージーだね、まいっちゃうよ。。。

でね、なんで白人連中はこうもゾンビだとか、吸血鬼だとかが、好きなのかって思う訳さ。勝手な妄想なんだけど、どうも「肉への郷愁」があるからじゃないかと思うんだよね。肉ばかり喰ってきた過去があるから、血肉を喰って自分の肉を再生産してるっていうイメージがDNAのどっかに残っててさ。だからヴィーガンなんかやらかすと、体の中心で拒否反応を起こすんだよね。でね、結局、肉を食えば肉体は復活するんだって本能が復活する訳さ。そう考えるとだよ、そういう因果関係をもちょっとジョークで落として欲しいと思う訳さ。彼女、ジャッロを観て、私も脳みそ食いたい〜、って殺しに来た兄貴を返り討ちならぬ、返りみそ食いしたのもいいし、脳みそ食われた兄貴が復活するのもいいんだけど、それなら、彼女の脳みそは兄貴の脳みそが再生産されてる訳だから、彼女がエロエロになって再起動しないといけないと思うんだよね。。。(笑) 
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