てれ

メアリー・コムのてれのレビュー・感想・評価

メアリー・コム(2014年製作の映画)
3.7
プリヤンカー演じるメアリー・コムの、火を吹くように滾る熱に圧倒された。プリヤンカーがこんな激しい役もやることに驚いたが、彼女の演技力と変貌ぶりには毎回引き込まれる。

ボクシングに限らず、インドの女子スポーツは馴染みがなかったからとても新鮮だった。メアリーは女性で、しかもインドの中でもモンゴロイド系の民族なのでジェンダー的・民族的な偏見や差別を両方とも受けていてかなりエグかった。

そんな逆境に置かれても果てないメアリーの強さは、やはりボクシングに対する何にもかえがたい愛から来ているのだと思った。「ボクシングが好きで、好きで、好きで、好きで…5つ目も同じ」 揺るぐことがない想い。カッコいいよ。

そしてメアリーの出身地でインド最東端のマニプル州やキリスト教の信仰など、まだまだ知らなかった土地や人々の暮らしがあって、インド文化の豊かさにも触れられて面白かった。
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