ぽーちゃん

山河ノスタルジアのぽーちゃんのレビュー・感想・評価

山河ノスタルジア(2015年製作の映画)
2.0
久々の中国映画。
中国映画って単館上映のものが多くて、第2外国語で中国語を履修してた学生時代はよくコアな映画館に行っては「中国映画って、重いよね〜〜。逃れようのない運命への諦念と哀しみの呪縛にヤラれるよねぇ、、、」とか友達と語ってたもんだけど、そういう作品もホームビデオで観られるようになった、、、、、。
時代の流れって、スゴい、、、、、、。

ハリウッド映画のように単純じゃなく、フランス映画のように哲学的な重さではなく、日本映画のように親切過ぎる説明もない。
淡々と続く情景の中に、“見るべきものを観よ”と観客に委ねるのは、昔と変わらないけれど、中国映画がこういう作品を作るようになったのか、、、、というのが既にノスタルジー。
ま、映画も時代と共に変わるよねぇ、、、今の日本映画の多くが漫画やノベライズものが原作だったりするのも“流れ”だもんね。

バブル期のお金持ち(成金)の親が挙って「小皇帝」に《国際教育》を受けさせようと、インターナショナルスクールに入れたり、子どもだけをアメリカやオーストラリアの寄宿学校に送ったりした時代が確かにあり、その子ども達と親とが、共通言語がないが故にお互いに意思疎通ができなくなっている一部の中国の現実がペットショップボーイズの『Go West』とオーバーラップする。

母国とは?故郷とは?母語とは?家族とは???
時代のうねりの中、変わりゆくもの、そして、どんなに年月が流れても決して変わらないもの、、、、、。
それを、90年代の広東songが想起させる。
ぽーちゃん

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