山河ノスタルジアの作品情報・感想・評価・動画配信

「山河ノスタルジア」に投稿された感想・評価


移ろいゆく時の中で、変わらずそこにあり続ける文峰塔と大河、母の愛。
失意の中に、富を求めて、そして、希望や憧れを抱いて。何も変わらない街から、それぞれの想いを胸に人は旅立っていく。そして、主人公タオだけが残る。ペット ショップ ボーイズのGO WESTは若かりし日の思い出だろうか、手の届かない西洋への憧れだろうか。ラストには胸に迫るものがあり、涙が止まらなかった。
はっきりいって感情を移入することが難したかった。あらゆることが中途半端になっていて、一つのテーマを継続していないから、観終わった後、さあレビューを書こうという気になれなかった。

まず、これが中国の映画かもなにかも知らないで予約して、いざ、DVDを取りにいったら、
中国語で『山河故人』と書いてあった。監督や俳優の名前もまったく馴染みがなく、まあ、観てみるかと軽い気持ちでみ始めた。

個人的に、中国の文化大革命あたりの映画に感情移入ができるし、好みである。一般論だが、中国人の、特に女性の力強さは文革の歴史からきていると思っている。それに、四十年前に中国を訪問したことがあって、それに私の故郷ではないが郷愁のようなものを感じるし、批判を浴びるかもしれないが、批判承知で、日本人のルーツだと感じている。

この私にとって、文革時代の良さを1999年以降の文化のなかで見出すのが難しかった。この時代は監督の言うように中国の端境期で、モダン中国に変わっていった時代らしい。技術だけでなく、人間の心より、金を稼いでアメリカ流の、資本主義を好む時代に突入していった。この時代にタオは伴侶として、リャンを選ばなかった。タオが自分で選んだ道だが、山西大学の法律科を卒業して実業家になったジンシェンの富の魅力に勝てなかったのではないかと思う。しかし、愛するもの全てを失ったなかでタオが生きていくところは文革のなかで生きていった人を思い出した。

炭鉱夫のリャンは石炭のようにモダン中国から取り残されていく存在だった。かれの控えめな性格も。ここをもっと描いてくれたら、私好みの映画になったのにと思った。

山西省・汾陽(フェンヤン)は監督の故郷だそうだ。映画の始め『黄河』とサインが見えて、黄河の雪解けのとうとうと流れる河に引き込まれそうになるくらい美しかった。素晴らしくて、私の知っている中国が汾陽(フェンヤン)で見て、見つかるかなと期待した。

タオが餃子を作っている時、『タオ』と言う声で彼女は振り返った。このシーンが我々に、息子との巡り合いの希望を持たせた。
最後のシーンで、リャンがGo West を一人で踊る美しいシーンがあるが、いままでの人生を『故人』しているが、『山河』のように人生は続いていくと思わせた。

それに、この2曲の対比はwestに行くか、伝統に戻るかの端境期にぴったりの選択だと思った。
https://www.youtube.com/watch?v=LNBjMRvOB5M Go West
https://www.youtube.com/watch?v=ZVeT_xoGm9Q サリー・イップ の珍重
なつこ

なつこの感想・評価

3.9
音楽もダンスも死ぬほどダサいけど、そこが1番すき.. 人生、、という感じ、、
田舎娘感溢れるタオを素朴で地味めなリャンズーとで向上心溢れるジーシェンが取り合う3人の人間模様を描いた話

最初 年齢設定がガバガバ過ぎて良い歳した人らが何をやっとるんや…ぐらいの力量で観てたけど貧富の差を見せつけられたりどんどん人生が悪い方に転んでいくシーンが多くて辛かった

中国は日本じゃ想像つかないぐらい貧富の差があるナァとしみじみ感じる
日本人が就職のために田舎から上京しました!っていうのとは感覚そのものが違ってて、野心がないと続けられないんやな、と

金も実力もあるジーシェンの所に嫁ぐのは生々しかった
ワイの中の愚地独歩が「なんだァ?てめェ…」って言ってた
仁

仁の感想・評価

3.1
記録 2020.9.22
ありがちな人生
よ

よの感想・評価

3.7
人間関係や人間の選択、生き方がそのまま中国社会・現代社会のメタファーになっている。
Relax

Relaxの感想・評価

3.5
ダイナマイトを爆破させるシーンが好きです
故人

故人の感想・評価

4.8
死ぬほどブリって見たので傑作だった
keinoshin

keinoshinの感想・評価

3.2
冒頭、突然の『GO WEST』のダンスシーン(しかもダンスが妙にパラパラっぽい)から始まり、度肝を抜かれた。これはもしかして、今までの観てきた作品とはちょっと違うのかもしれないと思ってたら、開始後50分弱も経過してからタイトルが出て来たり、後半は舞台が外国に移って、主人公もチャオ・タオじゃなくなったりと、初めての試みが盛り沢山でなかなか新鮮だった。
と同時に、ストーリーに全く関係ないシーン(飛行機の墜落とか)をよくわからないタイミングでぶち込んでくるところとかは相変わらずで、これまで自分が慣れ親しんだジャ・ジャンクーと、新しいジャ・ジャンクーの両方が楽しめた。(理解できたとは言ってない)

1999年は20代っていう設定なので、若さを出すためにあえてチャオ・タオは太ってるんだと思うんだけど、中年太りのおばさんにしか見えないから、もうチャオ・タオに20代の役をやらせるのはやめてあげてください、お願いします。
逆に、2015年は顔の肉が落ちてすごく綺麗になってて、さすが女優さん、実年齢より若く見えるなぁと思ってたら、どうやらチャオ・タオはまだ43歳(2020年8月現在)らしい…アラフィフだと思ってましたすいません。

ストーリー云々は置いといて、これまでの作品同様、ジャ・ジャンクーの撮る街並みは中国だろうがオーストラリアだろうが素晴らしかった。メルボルン行きたい。
人にお勧めはしないけど、これからもジャ・ジャンクーのことをゆるーく追いかけ続けたい。
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