MASAYA

orangeのMASAYAのレビュー・感想・評価

orange(2015年製作の映画)
2.8
『ビリギャル』ぶりに邦画らしい邦画を観ました。

原作は未読です。
設定がよかっただけにもったいないなという印象の作品。

高校2年生になったある日、突然未来の自分から「愛する人の運命を変えて欲しい」という内容の未来の出来事と、その時にとるべき行動が記された手紙が自分宛に届きます。

思いっきり少女漫画原作の恋愛映画ですが、一応タイムトラベル?のジャンルに入れてもよいかと。

斬新だったのが、本作パラレルワールド説(タイムトラベルをした時点で元の時間軸とは分岐した別の時間軸が生まれ、元の世界には影響を与えないという説)を採用していて、逆に言えばどんなに愛する人を救おうと頑張っても、未来の自分の後悔を消すことができないということ。『アバウトタイム』や『バタフライ・エフェクト』と真っ向から対立する設定に驚きました。でも『きみがぼくを見つけた日』のように"未来の自分"を受け入れながらも、"今を生きる自分"の未来を変えようとする姿には心打たれました。

しかも舞台は松本。祖母の家があり、よく行っていたので親近感が沸く。深志神社?もしかして母親が通ってた高校の近くなのかな?などとイメージを膨らませながら観れました。

とまあ掴みは悪くなく、むしろなかなかノレた方だと思います。松商をモデルにした制服や、それぞれの個性が現れるカーディガン、セーター、パーカーもバラバラでいいと思います。

しかしながら自分は天の邪鬼なのでしょうか。悪いところばかりに目が行き、まったく引き込まれることはありませんでした。

例えば、文化祭が7月19日だったり。原作をそのまま真似したのかもしれませんが、そんな夏休み直前に文化祭をする高校はありますか!?

あと世の中知らぬが仏ってこともありますよね。クリスマスの学校生活の教室移動が描かれる場面があるのですが、松本って山に困れてて標高が高いんでメチャクチャ寒いんですよ。廊下なんて凍えるレベルのはず。なのにみんなブレザーだけしか羽織らず寒さの欠片も感じられない。東京でさえ女子高生って冬はマフラーをぐるぐるに巻いて、常にブラケットか毛布を腰に巻きつけてますよ。自分の高校の女子は廊下に出るやいなや「やっべぇー、さみーー!!凍え死ぬわ!」とか文句を垂れてるイメージです。東京以上に寒い松本であんな格好してたらそれこそ死にます。

それとこれは自分以外にも気づいてた人は多いと思うんですが、真冬にも関わらず木々が青々と生い茂っているんですよ。違和感しかありません。
クリスマスに仲直りをして2人で抱き合うシーン。山崎賢人君にズームされるのですが、僕の視界に入ってくるのは山崎君ではなく、相も変わらず《生い茂る青々とした草木》。感動のシーンのはずが、頭のなかは大草原不可避。笑いを堪えるのに必死でした。

僕が笑いの我慢と戦っているその頃、一緒に観に行った子はウワァァ-----。゚(゚´Д`゚)゚。-----ン!!!!状態。

自分は((((;゜Д゜)))って感じでした。

まあ撮影の季節の関係だとは思いますが、それでもさすがに酷すぎるし、観てるこっちがマフラーは暑そうだなと感じてしまいました。

あとはエキストラのその他大勢の生徒の靴や、1年以上部活やってるはずの人物のエナメルが新品だったりと、小道具の雑さが目立ちました。

そして最もイライラしたのがラストのシーン。『ごくせん』などの学園ものの代名詞、当てもなく皆で走り回って探し始めます。なんともまあ非効率的な探索。ドラマでしか許されないやつですね。あと、未来が分かってるなら、家から目的地まで事故が起こらないように護送してあげればいいのに。詰めが甘々です。

と、まあ夢も希望もないレビューになってしまいました。好きな方は読まない方がよいでしょう。

でも文化系男子役の萩田君はよい味だしてたと思います。



追記:一番好きなシーンと感じたことはコメント欄にネタバレで書いてあります。