まつき

orangeのまつきのレビュー・感想・評価

orange(2015年製作の映画)
3.5
メンタルが豆腐並みに脆いイケメン主人公翔(かける)くんが、ことあるごとに塞ぎ込む。しかし、なんともラッキーなことに、想いを寄せるヒロインや、仲良しグループの友達に、異常なほど心配されてすぐ立ち直る。と思いきや、次のシーンではまた塞ぎ込む。そんなことが繰り返される、少女漫画原作の過保護青春映画。笑

中学・高校と貴重な青春時代を男子校で過ごした私にとっては、「共学マジうらやましい」の一言。ことあるごとにふさぎこんだら、絶世の美少女や美男美女の友達が慰めてくれる、それが共学なんだな?(興奮)

と、ちょっとひん曲がった書き方をしたけど、美しく切なく、素敵な映画だった。おじさん、ちゃんと泣きました。笑

そもそもが、10年後のヒロインから現代のヒロインに手紙が来る、というSF設定から始まるこの作品。「観ている人が一人残らず理解できるようにしよう」という気概を感じるほどの丁寧な説明がとても親切。

連載漫画原作の映画で難しいのは、物語の中であまり大きく成長できないところだろうか。「俺物語」でも、最初から最後まで延々すれ違いだし、本作もまぁ似たような感じ。翔くんがあまりにメンタル豆腐すぎるし、ヒロインもなかなか成長しない。

それもあって、感情移入迷子になっていたんだけど、仲良しグループの中のある男の子がよかった。彼のポジションは恐ろしいほどに切ないよなぁ。こういう感情移入対象を用意してくれていて嬉しかった。私にとっての主人公だった。

予告を観て嫌な予感がしていた、ヒロイン土屋太鳳の特徴的な声は、案外キャラクターの性格に合っていてよかった。綺麗なヒロインやイケメン主人公がいると、それだけで集中できるのだなー。

劇場内では、20代の女性が盛大に泣いていたし、若いカップルはなんだか刺激を受けたらしくイチャイチャしていた。ターゲットは絞られるものの、心を打つ映画であることは間違いない。

最初の、時代の変化の演出、綺麗だったなあ。