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弁護人のminohachiのレビュー・感想・評価

弁護人(2013年製作の映画)
3.8
ソン・ガンホ主演。
1980年代初め、独裁政府時代の釜山が舞台。
高卒で司法試験に受かったソン・ウソクは、地方裁判官を経て釜山で不動産登記や税金を扱う弁護士となる。
ブルジョア弁護士として順調に暮らしていたソン弁護士は、昔の恩がある食堂のおばさんから行方不明になった息子ジヌのことを頼まれる。
ジヌは多数の若者とともに社会運動家として拘留され拷問をうけていた。ソン弁護士は彼らの弁護人を引き受けることになる。

この事件は実際におきた釜林事件に取材したもので、ソン弁護士のモデルは第16代大統領ノ・ムヒョン大統領。直近の人をモデルにして作品を作ってしまうあたり韓国映画らしい。

軍事政権のなかで民主化運動が高まった光州事件からつながる釜林事件。
以前ソン・ガンホ主演『タクシー運転手』を観たときにも感じたが、韓国が民主化されたのはついこのあいだで、そこまで多くの血が流されていたことを痛感させられた。
愛国とは何なのか。国とは誰のためにあるのかを考えさせられる。
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