ゆき

最愛の子のゆきのレビュー・感想・評価

最愛の子(2014年製作の映画)
3.9
子供にぶつけることだけが最上の愛情ではないということ。

3歳のポンポンが姿を消した。警察に訴え、死に物狂いでネット情報を集める両親。想いは叶わないまま月日は過ぎたある日、ポンポンは別の親の元生活をしていることが発覚する。中国の社会問題に向き合った実話ベースの一作。

どう受け取るべきなのか、観終わった後も(特にエンドロールを観た後)整理のつかない作品でした。私には子供もいないし、愛情の矛先が突然姿を消すなんて想像がつかない。ましてや大変引きずる後悔すべき要因を抱えてなんて、想像を絶する。

きっと誰かが違う選択をしていても、誰かが幸せになるわけではない。
被害者の両親の会の方々の無理にでも前を向かないといられない感じが溶け込んだ日常。こんなことが日常的に起こっている受け止め難い事実と向かい合わせてくれた作品でした。
機会があれば、ぜひ人に勧めてみたい。想うことを聴かせ合いたい。
ゆき

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