サンタムール

最愛の子のサンタムールのネタバレレビュー・内容・結末

最愛の子(2014年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

リアルに小さい子供をもつ私としてはそんじょそこらのホラー映画よりも怖いだろうと思ってスルー予定でしたが、友人さん達の映画感想をみていたら、こりゃ、母親業をやってるからこそ見逃せないかな~っと思って。。。
監督はピーター・チャン
主演はヴィッキー・チャオ、ホアン・ボー
年間20万人もの子供が行方不明になっている中国で実際に起こった誘拐事件を基に、被害者と加害者、それぞれの親たちの至上の愛を描くヒューマン・ミステリーです。
もう、ね。
中国のバカ❗一人っ子政策とか、人身売買とか、バカ❗バカ❗
心をえぐられる内容でした。
行方不明になって3年後、6歳の時に両親の元に捕獲されるも、実の親より育ての親を思ってさみしがっている幼子たち。

血の繋がりなんて関係ないのは、身をもって体験しているのでよく判っているので育ての親派だった私であるが…。
実親の苦しみのシーンで泣き、子供達の孤独感、兄妹愛、育ての親の女の子供に対する執着心とか、それぞれのシーンで思わず泣いてしまいましたね。

それでも誘拐犯の妻の子供へのわがままな執着心は、親であれば、子供をある日奪われた親の気持ちがわかるんじゃないの~。っとか、はじめは腹立たしく観ていましたか、不妊症(後で違う事がわかる)だもんだから、自分のお腹からうまれた訳じゃないのよ。だからこそあんな、執着心で子供を取り戻そうとしていたわけで…。

あの目ヂカラ。狂気ともみえる歪んだ母性愛と闇を演じた女優さんは、すごい。
ラストの泣き崩れるシーンで私も嗚咽。(-_-)
そして途中で出てくる子猿の脳ミソのエピソードのエグい事と言ったら❗(。>д<)滅茶苦茶ホラーです。あのシーンはアレよね。さらわれた子供達がみんな普通に育てられるだけじゃなくて、臓器とかを目的に殺されてるんじゃないかって、想像させる感じよね。。
着地点は、これまた混沌として、、冒頭でうつされる混沌と絡み合った電線のように、どこにどう繋がって行くのかわからない怖さ。窓辺に寂しげにたたずむ幼子の姿。…。もう、やられた~。

エンドロールの実際の人物たちにももう、なんも言えねー。って、ズッシリと感情の波にのまれてしまったのでした。
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