ペンソー

ザ・アウトローのペンソーのレビュー・感想・評価

ザ・アウトロー(2018年製作の映画)
3.8
"エンドオブキングダム"の脚本家C・グーデガストによるG・バトラー主演のアクションクライムサスペンス作品。

48分に一度の割合で銀行強盗が起こるL.A.を舞台に、ほぼ犯罪者と変わらないような野蛮な刑事たちとスマートな強盗団の追跡劇が繰り広げられる。

オープニングシークエンスがド派手な銃撃戦という、アクション好きからすれば最高の掴みなので、開始5分で「面白いなぁ!」となってしまう。
最高のオープニングのあとは、クライムドラマに移行する。
140分という長尺なので、保安局と強盗団、二人の主人公のパートを行ったり来たり、この雰囲気は"ヒート"に寄せている感じがした。

野蛮な刑事たちがとにかくカッコいい。
全員ギャングなんじゃないかと思わせるような見た目と行動、たまたまバッジを持っていたから正義の側にいるような人たちが犯罪者と戦う構図は、どちらが犯罪者なのか分からないほど面白い。

P・シュレイバー演じるメリーメンとG・バトラー演じるニックが射撃場で鉢合わせるシーンと、銀行に立てこもるメリーメンとそれを包囲するニックが電話で会話するシーンがとてもいい。
敵同士だけどお互いを特別視している感じがこれまた"ヒート"。

ニックの家族パートは少し悲しい。
刑事という命がけの職業柄、褒められたことではないけど仕方ないんじゃないかと思えるようなことで妻と喧嘩をしてしまうシーンにおいて、子供たちの前で夫を罵倒する妻は理解できなかった。
子どもたちは悪くないのに、そこまでする必要があるのかと思ってしまった。

銃撃戦、追跡劇、どちらも緊張感があってしっかりと楽しめる。
銃声が重く響いてくる感じはリアルに感じたけど、実際はどうなんだろうか。
銃撃戦でのそれぞれの動きがテキパキとしていて指示も明確、兵士の動きは観ているだけでカッコいい。

相変わらずのG・バトラー、野蛮な役が本当によく似合う。ここまで野蛮な役が似合う俳優もなかなかいないんじゃないだろうか。
P・シュレイバーは"13時間"でも"スカイスクレイパー"でも兵士の役だったので、これからどんどんアクション映画に出てきそう。

数年前、父親から「G・バトラーとS・ワーシントンで"Den of Thieves"っていう映画がやるらしいぞ」っていう話を聞いて、調べたらそうだったのでてっきりS・ワーシントンが出てくるもんだと思っていたら、いつの間にかキャストが交代してたのでちょっと残念だった。
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