十一

たかが世界の終わりの十一のレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.1
近しい存在だからこそ距離感が掴めなくなることがある。兄のリアクションは現実的に見れば大袈裟で戯画的に映るが、家族の断絶を活写する上では劇的だ。上滑りするテンションの居心地の悪さと、甘い感傷が同居する、奇妙な家族の時間。海よりもなお深くで是枝監督が描いた親密さと矛盾せずあり続ける、他者としての家族の距離を、作風の違うこの作品で感じた。
十一

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