ウズラ

たかが世界の終わりのウズラのネタバレレビュー・内容・結末

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

家族って痛い。
それも、殴打のような痛みじゃなくて、擦りむいてズキズキと滲みるような痛み。


ルイが自分の死を告げようと決意して実家に向かうまでは彼の目線で見ていたが、
途中から
12年も帰らなかった彼に対しての
母の、妹の、兄の、初めて会う兄嫁の想いや戸惑いが露わになり
自分の郷愁だけで帰郷したルイのほうが独善的なのではないか?
と思うように。

そういうシーン運び、やっぱりドラン凄いなぁ。



ほとんど会話劇。
登場人物だって、ほぼ5人のみ。
互いのやりとりがリアルで心安まるシーンはほとんどない。
でも、風に揺れるカーテンとか画が美しくて切ない。

ラストの
鳩時計から飛び出してきた小鳥が、窓をさがして壁に激突しまくって、床に堕ちる…
この暗喩もよかった。

やっぱりドランのヒリヒリ感、
嫌いじゃない。
ウズラ

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