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たかが世界の終わりのやのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
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全体的に歯切れが悪く、意図したクローズアップの連続はさすがにくどく(撮り方がすごく似ている映画があるはずなのに思い出せない)、音楽もイマイチ。『マミー』のとき同様、悪い意味で俗っぽい。ドランに何を求めるかにもよるが。

脚本は良かった。各々の立ち位置が明確で、バランスも良い。家族という、どう抗っても息苦しい場所を丁寧にしつこく描く。ドランがこれまで欠かさず捉えてきたものだ。ヴァンサン・カッセル扮する兄の気持ちが痛いほど伝わってきて、苦しかった。

最近ハリウッド映画にも出てるが、ヴァンサン・カッセルはフランス語をまくしたてるように喋っているときの方が俄然良い。レア・セドゥは、おそらく役作りでムチっとした体になっていて、ハマってた。個人的に、マリオン・コティヤールは少し性悪入ってた方が好きなので、ここではうーん。ギャスパー・ウリエルは目が綺麗。ナタリー・バイは言わずもがな、良い。
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