マリリン

たかが世界の終わりのマリリンのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.0
【会話劇で描くある家族のパーソナルな問題】
◉2016年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞。
12年振りに家族の元へ帰ってきたルイ。おしゃべりが好きな母、そっけない態度の兄、小さい頃から会っていない妹、初めて会う兄の奥さん、それぞれがそれぞれの立場で、ルイを迎え入れる。
ストーリー展開的には、ただルイが帰ってきて、お昼とデザートを食べて、そしてまた去っていく、というシンプルなもの。
でもその中で、家族のごちゃごちゃが会話劇によって表現されている。
結局、過去にこの家族に何があったかはよくわからないままだけど、忘れたいくらい悲しく辛いことが原因なんだと思う。
でも、家族って本当の原因からどんどん新しい問題が派生していくもんなんだよね。ぐるぐる遠回りして、余計な問題を次々と吸収して、台風みたいに巨大化していく。近道をすればすぐ解決できる問題でも、やたらややこしくする。
レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセルなど、ハリウッドでもお馴染みの役者さんが勢揃い。こんな豪華キャストが普通の家族を演じるのも面白い。みんな、けっこう歴史的な作品が多いからね。
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