Canape

たかが世界の終わりのCanapeのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.3
12年ぶりにある事実を告げに戻ったルイと家族の1日の物語。話す隙がない程に、終始漂うぎごちない空気。突っかかっては揚げ足をとる兄。自由に生きてきた弟。不在の弟に囚われていた家族。居心地の悪さも、苛立ちも、このぶつかりも、唐突ではないのかもしれない。今ここにいるのは変わらない家族なのか変わってしまった家族なのか。
今までどうしていたかなんて関係なくて、この瞬間を普通を装って楽しみたい。出来れば繋ぎ止めたい。出来ぬならその最後の時間は自分が過ごしたい。感情の歯止めがきかなくなった兄と妹、包み込みような母。甘い思い出も思い出したくない全ても詰まった場所。ムカついても家族。理解できなくても家族。不器用な全てとその愛を静かに受け止めたら、互いを、悲しい怒りと涙にまみれたこの瞬間を慈しむ時がくるんだろう。
オープニングの曲に感じる家族がもたらす傷と呪縛。静かに浸りたいのに曲がしつこいかな。
美少年だったギャスパー・ウリエル、大人になったなぁ!