たますけ

たかが世界の終わりのたますけのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.0
うーん。
浦島太郎が玉手箱を開けた瞬間はこんな感じだったのでしょうか。
12年ぶりの次男の帰郷に動揺しまくる家族。そしてほとばしる感情。

自分の余命を告げるために帰ってきた主人公、でも家族はそれぞれ自分の話ばかりでなかなか言い出せず、やっとデザートの時に口に出しかけたのに、長男に「聞きたくない!」と追い返されてしまう。

まぁ、全然帰って来なかった人が、急に帰ってくるわけですから、こりゃ何かあるなと家族は薄々気付くのですね。
でもその主人公の何かを受け止めきれない。受け止めたくない。
家族って、愛だけどエゴとエゴとのぶつかり合いだから、なんとなくどちらの気持ちもわかるというか見ていてすごく痛かった。

ラスト、帰っていく主人公が何故か笑顔なのが切なかったなぁ。
悟ったような笑顔だった。
たますけ

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