あきら

たかが世界の終わりのあきらのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.5
家族というか血縁って、絶対になかったことにできない繋がりだからさ、みんな少なからず雑になるんだよな。わかる。

無意識の甘えというか、遠慮のなさ。
他人に対してできる適度な距離感を、ついつい踏み越えてしまうし、歪な関係だなといつも思う。
愛情はあるくせに不躾で行儀が悪い。わかる。

視野が狭い母、無邪気だけど身勝手な妹、馬鹿で乱暴で強権的な兄、聰明なのに大人しい兄嫁、こういう家族ってどこにでもあって、うちにもある。って感覚を見事に刺激してくれる。こんなにセンス溢れているのにね。

結局何も言うことなく立ち去る気持ち、すんごいわかる。
言葉足らずだし、説明もないのに「たかが」を全身で体感するラストが素晴らしすぎた。

ドラン監督、やっぱりすごいわ。
あきら

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