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たかが世界の終わりのeriokのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.5
個人の欲望を追求するのを良しとする社会の家族像。家に残った凡庸な兄弟の焦燥、羨み、憧れ、苛立ち。いくら日本よりマイノリティに寛容なカナダ、(いや、ここはフランスか?)とはいえ、成功したゲイのアーティストが死に際にノスタルジーとともに実家に戻っても、12年の空白で頭の中で肥大した恋しい家族は、生々しい狂気で迎えるしかない。美しいな、ギャスパー・ユリエル。あの口元がたまりません。家族の配役も良かった。兄役ヴァンサン・カッセルの気持ち、わからんでもない。
90年代なら、死因はHIVというパターンだけど、昨今は違うのかな?
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