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たかが世界の終わりのiceblueのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.1
核心を避けるように騒々しく振る舞う家族のやりとりに萎える。けれど。
互いの複雑な感情が加速し、
かろうじて保っていた均衡が崩れ、
それぞれの愛の形がみえてきた時に
そのいびつさに胸打たれる。
お互いを求め合うからこそ辛くなる、それが家族なのかも知れない。

全員演技派なので見事なアンサンブル。特に、大人げない人物ながら複雑な胸の内を感じさせるヴァンサン・カッセルが圧巻。最近観た‘モン・ロワ’も、役にぴたりとはまるところが素晴らしかったし、並外れた役者さんだと改めて思いました。
雰囲気のある映像と、緊張感に満ちた会話劇にまとめあげた若い監督の感性に驚きです。
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