Risa

たかが世界の終わりのRisaのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.5
実はドラン、今まで4作ほどは観てるんですが、1つもハマれず、やっとこさ これが旧作レンタルに出たものだから 観たんです。

結果、今まで観たドランの中で 一番 私の中では良かったです。過去作品、既に記憶から消えてきてるからかもしれません。
苦手な うるさいお喋りに やっと慣れてきたのもあると思います。役者によって聴けるようになったのも大きいです。

ただ、どうしても 駄目なマリオン・コティヤール。。
過去に観たコティヤールが主演の『クロエ〜無垢な娼婦〜(純粋な少女が好きな男に騙されて売春婦にされる最低な話)』『美しい妹(嫉妬で擦れまくるストレス映画)』で、もう、コティヤールを見るだけで、ストレスが溜まります。トラウマです。
見ていられないんです。

室内の感じを出す為にか、外からの光が眩しく、影も深くなり コントラストの強いこと。部屋を真っ暗にしないと どうも 目が光に追い付けなかった私は、真っ暗で観たからなのか、瞳孔が疲れてなのか、寝て 急に来る大音量ミュージックで 起きて巻き戻してを2回繰り返しました。

グダグダイライラ会話で進める手法も 、視線の動きでピントを変える速度にしても、基本的に 体も疲れるドラン映画。私だけ?

家から12年戻らなかった34歳のルイ。
22歳まで よく家にいましたね。12年も戻らなかったのは 何故でしょう。
手紙もマメに送ってながら 兄の結婚式も欠席。
何かあり、自分の頭の整理に 時間が必要であったのなら 簡単な絵葉書であれ、たまにしか出さないのでは と思ってもしまいます。自分なりの距離感、死ぬ訳でなければ 一生帰らなかった?

ルイが個人的な何かを伝えようとしているものが、ええ、『死』なんて特につまらない。最初に告げないのであれば、デザートの流れでは 告げなくて良かったと 心から思えます。

会話劇がメインなのは良いんです。
それが、イライラ会話メインなのは問題ですが。

ルイの感傷的なところに兄はイライラ。ここで兄の気持ちを理解。
カッセルとレアのイライラ演技は イライラが似合う二人なので、観れたと思います。

今までの作品は 個人的に気にしてる事を 大きく大きく描こうとしていたところに 失敗している様に私には見えていたので、今回の様に、1日だけに納め、移動も少なく、今までよりは 小さくまとめたところが良かったと思います。家のテレビ画面で観たのも正解だったのかも。

自分の事を色んな面でマイノリティーだと思いすぎているドランが、マイノリティーさを気にせずに マイノリティーを自然に描けるようになるのを 楽しみに思えました。

いわゆるな青春映画は苦手なので その感じが徐々に抜けていくと なんだか良さそうな気が。イライラしない会話劇になれば、とても良いのに。イライラの魅せ方が、、

ドラマティックに大きく派手に作るのなら、ドランには CMやMVを作ってもらいたいもの。
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