空衣

ハーモニーの空衣のレビュー・感想・評価

ハーモニー(2015年製作の映画)
5.0
ミァハの声がすき。いや好きというより、取り憑かれる。「少しイっている感じ、壊れている」と監督に評された上田麗奈さんの。澄んでる、冴えてる。それなのに奥底は澱んでいる、冷たさ。

健康、安全な平和主義〈生府〉に管理された日本。同じ人びとしかいない。存在が許されていない。潔癖さ、美しさの象徴に白と「(ほんのり紫がかった)ピンク」の色づかいはちょっぴり新鮮。—それはミァハの“生まれた”場所とは対極の地獄だった。

フィクションがひとを生かしも、殺しもする(ウェルテル効果)

死だけが権力の限界
死は存在の最も秘密な点
ミシェル・フーコー、やっぱりフーコーだ

自殺のVRを体感するようだった

本当は点数つけたくない、よかった。
(数字や言葉ばかりで語る世界の住人だから、そうするね)
空衣

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