ノラネコの呑んで観るシネマ

彼女が目覚めるその日までのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

彼女が目覚めるその日まで(2016年製作の映画)
4.1
なんか「8年越しの花嫁」と似たような話だと思ったら、全く同じ病気の話だった。
邦画と洋画が同じモチーフで同時公開って、かなり珍しい。
しかし病気は同じでも、アプローチは全く違う。
「8年越しの花嫁」は、発症してわりとすぐ昏睡状態になっちゃう。
対して、こちらは昏睡にまで進まず、幻聴、幻影、躁鬱やてんかん発作が延々と続く。
そのため医師たちは病の原因が分からず、主人公は精神病院に入院させられそうになる。
病を乗り越える話なのは同じでも、前提となる病名を発見するまでをフィーチャーした話なのだ。
日本のケースは昏睡しちゃったから、逆に早期に病名が分かったのかも知れないな。
クロエちゃんが病に苦闘する若きジャーナリストを好演。
彼女を両親と朴訥な彼氏が支え、周りも協力的で、治癒後に手記を出したのも日米共通。
進行具合や社会復帰までの時間はだいぶ違うけど、どちらにも病から生還して「生まれ直す」って表現があるのが印象的。
人生リセットするくらい大変な経験をして、二組のカップルともハッピーエンドになって良かったよ。
どちらも意義深い作品だと思う。