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500ページの夢の束のSHOPGIRLのレビュー・感想・評価

500ページの夢の束(2017年製作の映画)
3.6
彼女の純粋な性格とその周りに生きる温かい心の人々は、なぜ21年間完全に溶け合うことなく進んできてしまったのだろうか。母親は彼女の全てを愛したと思い返されるけれど彼女の中にもう母の影はない。彼女はひたむきで純真なキャラクターなはずなのに、彼女と心が通じている人がいないことで色彩豊かな映画であるにもかかわらず全体的な映画のイメージは決して明るくない。
印象的なのは、彼女の息遣いが聞こえてくること。彼女のパーソナリティーが精神的アップダウンが激しいからだけでなく、落ち着いたペースを保っている時にもその息遣いの音を拾おうという意識があるような気がする。息遣いやその他細かいポイントがせっかく聞こえてくる、見えてくるのにぐんぐん進んでいくストーリーの中でフォーカスが当てられないまま過ぎ去ってしまうのはもったいように感じた。
スタートレックの言葉はエディー・マーフィーのパパ映画でも使われてたし、日本ではそこまで聞かないけれどアメリカでは人気なんだろうなあ。観てみよう。
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