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500ページの夢の束のmarutabatsuoのレビュー・感想・評価

500ページの夢の束(2017年製作の映画)
4.3
青信号を渡る、それだけで4回以上泣けます。主人公はダコタ・ファニング演じる自閉症の女性。まず、自立支援施設での毎日の生活描写がたまらなくいい。ルーティンをきちんとこなし、癇癪を起こしそうになった時に抑えるコツなどをノートに書きためている姿がなんとも愛おしいのだ

そんな彼女が人生をかけて挑んだスター・トレックの脚本コンテスト。締め切りに間に合わず、遠くロスまで自ら届けようと施設を抜け出すことからはじまるロードムービー的要素が、また素晴らしい。画面に向かって「頑張れ」と言いたくなるほど現実の厳しさ、優しさに包まれている

のクリンゴン語で話しかけられた瞬間、発見され再会した後の手を前で組むポーズ、信号を渡るあの一歩、ぜんぶ大好きだ。
まさかの今年ベスト10級。元天才子役、今はエルファの姉ちゃんのイメージしかなかったダコタ・ファニングの最高なこと。必ずもう一度見に行く