メル

ボヴァリー夫人のメルのレビュー・感想・評価

ボヴァリー夫人(2014年製作の映画)
3.4
古くからフランス文学のベストセラーとして知られ、日本でも多くの翻訳本が出ている作品。

若いエマは田舎の医者と結婚したけれど、夢見がちな心は地味な現実を受け入れられず上流社会の煌びやかな生活や、心躍る恋愛にのめり込んでいく。
夫の収入をはるかに超える贅沢なドレスや装飾品のために借金は膨らみ、若い恋人や遊び人の金持ち男が去った後にはその額は手の施しようが無くなっていた。

小説としての面白味はたっぷりあるのに今回の映像はその魅力が出し切れていないと思う。

ミア・ワシコウスカの表情の乏しさも一因だけど、エマが不倫にのめり込む過程にどうも共感できない。エズラ・ミラーの妖しさをもってしても…ん〜入り込めなかった(>_<)
暇を持て余したわがままな妻のイメージでは無く、もう少しエマに同調できる様なシーンでエマの行動を納得させて欲しかった。

そんな中でさすがのポール・ジアマッティとリス・エヴァンス。
押したり引いたりと憎々しい役が本当にお上手!
メル

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