円柱野郎

ヴァレリアン 千の惑星の救世主の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

グラフィック・ノベル「ヴァレリアンとローレリーヌ」を基にリュック・ベッソンが監督したSF冒険映画。
28世紀の巨大宇宙ステーションを舞台に、宇宙連邦捜査官のヴァレリアンと相棒ローレリーヌの活躍を描く。

山ほど色んな種族の宇宙人が出てくるけど、どうやって巨大宇宙ステーション“アルファ”が出来たかの経緯を「握手」をキーにアバンで見せ切る流れは上手い。
冷戦下の米ソが握手をしたドッキングから出発したという部分からステーションの理念が分かるし、それを言葉を省いて納得させてしまう勢いが良いですよ。

本編自体は「アバター」と「スター・トレック」を足して2で割った様な雰囲気だけれど、舞台となるいろんな星の他にもステーション内の様々な環境のブロックを縦横無尽に移動するので、映像的にはバラエティに富んでいて面白い。
まあ展開的にご都合主義なところはあるし、陰謀の真相だって大したものではないけど、気楽に観られるスペースオペラだと思えば個人的には楽しめたかな。

主人公のヴァレリアンを演じるのはデイン・デハーン。
陰のある感じを出させたら抜群だけど、本作は相棒を口説くのに余念のないチャラい感じで、これもまた合っている。
相棒のローレリーヌはいかにもベッソンが好みそうな(w)眼力のあるカーラ・デルヴィーニュ。
黒幕の割にあまりさえないクライヴ・オーウェンと、あっという間に退場したイーサン・ホークはご愛敬だけど、ジョン・グッドマンが声の出演をしていたりと案外豪華ですな。

美男美女が分かりやすいストーリーで銀河を舞台に大活躍するのだから、アトラクションムービーとしては十分な出来栄えだと思う次第。
円柱野郎

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