ベルサイユ製麺

ヴァレリアン 千の惑星の救世主のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.3
むーん、と考え込んじゃいますね…。面白くない訳じゃないんだけど、強い興味が持てない。デハーン君も好きだし(主演2人が同系統の顔ですね)、『ノンマルトの使者』みたいなストーリーも悪くないんだけど…。

公開時の評判も良く無くて、レビューも概ね“それなりには”止まり。正直、観なくても全く問題ないのだけど、存在しないよりは有ってくれた方が良い、と自分にはそんなくらいなんですよね。似た立ち位置の作品に『ジョン・カーター』が有ると思うのだけど、あっちの方が全然愛嬌があって好みです。

でも、リュック・ベッソン的にはきっと宇宙一面白い作品を撮ったつもりなのだろう。そう信じたいなぁ…。こんな大金かけて、こんなズレ方した作品が出来てしまう前に、誰か助言してあげられなかったのだろうか?…まあ、如何にも耳を貸さなそうではあるけど。

コレ観ながら、思い浮かべていたのは『マッドマックスFR』の事で、そもそものモノが全然違うので比べるのはナンセンスだけど、思いついた限りのことを“出来る限り生身で、実物でやり切る”のと、“べつに普通にCGでやる”のの間には明らかに隔たりがあるのだなぁと感じました。(世代によっては特に違いは感じないのかも…)

見様によっては『スターウォーズ』が生まれなかった並行世界のSFを観てるみたいで、ストレンジャー気分は悪くないです。ごく個人的な感覚で言えば、美術のセンスを80’s調にして、宇宙人を全て着ぐるみにする(か、着ぐるみ風のCGにする)とグッと好みになったとおも…いや、それ『スタートレック』か。

やるやる詐欺の実写版『COBRA』がこれぐらいのバジェットで実現されると良いのにね。コブラ役にクリス・ヘムズワース。ドミニク役にジェニファー・ローレンス。レディは…ロンダ・ラウジー。ゴールデン・ボーイは勿論ニコラス・ケイジ。監督に、ジェームズ・ガン!劇伴はダフトパンク…とか考えながら、あらためて吹き替えで“ながら見”してたら、なんとちょうど良い面白さに感じられましたよ!!…ひょっとしてベッソンは正にこんな風にながら見するのにちょうど良い面白さにチューニングしたのでは⁈だとすると天才的だし、贅沢過ぎます!
アンビエントSci-Fi・スクリーンセーバー。制作費247億円!!