ピュンピュン丸

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

3.1
不思議なもので、自分は人間なのに、エイプ側からのカメラ視点なので、完全にエイプ側に立って見ている。😁

映画は圧倒的に猿だらけなので、人間では大佐(ウディ・ハレルソン)とノヴァ(アミア・ミラー)しか印象に残らない。ウディ・ハレルソンは、癖のある人物の演技は相変わらず流石だ。が、やはりノヴァ。終始猿だらけなだけに、清純なノヴァの存在は、まるで岩だらけの地に咲く真っ白な1輪の花の印象を残す。

ここまで猿が進化していると、正直、人間と猿とを分けるものは何なのか考えさせられる。立花隆の『サル学の研究』によれば、我々が人間らしいとか、人間臭いとか思っていてる行動の殆どは、実はチンパンジーや猿のなかに既にあるらしい。だから、我々が人間らしさと勝手に思っていることは実は猿らしさであるに過ぎないのだ。自分的には、猿と人間を分かつもの、それは『美を理解する心』もしくは『美を感じる心』だと思っている。(ここでいう美とは恋愛対象に対する身体的な美をささない。)

そういう意味で、ノヴァは言葉を喪っても人間であり、大佐は猿なのだ。

そして、地球は猿の惑星となり、旧作の1作めにつながっていくのだろうか。だとしたら、全て連続して見てから再評価してみたい。