シネマスナイパーF

キル・ビル Vol.1のシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)
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マイファーストタランティーノです

この映画のために、ちょっと近道しすぎとはいえ、少し予習をしてきました
勿論おかしな映画もありました

結果これが一番おかしな映画でした


いろいろぶち込んであるんでしょうけど、侍とヤクザと香港映画が強いですね
ショウブラザーズのマークで始まり、気がつけばブルース・リーのコスプレをしたブロンド美女が日本刀を振り回しているこのアホさ

一人目というか厳密に言えば二人目との格闘は香港映画でしょうし、日本に渡ってからは日本刀による殺陣
これだけ日本人を起用しているのにぶっ飛び日本としては最上級レベルでおかしいし可笑しい

仇を見つければキング・ボクサーのごとくアイアンサイドが流れ、殺めれば千葉真一のナレーションが入る
女子高生が空飛ぶギロチンもどきを振り回せば、女の斬り合いの果てに修羅の花が流れる


本当の狙いはどうなのかわかりませんが、この無邪気な引用たちは、ある目的というか効果を持っていると思うんですよ

バカじゃないのって笑いながら突っ込んでしまうあの感じ
引用は勿論、やってる本人たちは至って真面目なツラしてるあの感じ

香港カンフー映画クラシックとかの
妙なテンションと異様なノリで微妙なクオリティを力づくでカバーしようとするあの感じが再現されている気がするんですよ
力づくすぎて余計変になっているところも含めて

吠えろドラゴン起てジャガーから圧倒的多勢に無勢の構図をそのものズバリ持ってくることでノリをまんま持ち込んだり
関係なさそうな曲をぶち込む絶妙なチョイスも再現
例えば、終盤のチャンバラシーンでの睨み合いでサンタ・エスメラルダバージョンのDon't let me be misunderstoodを流すというラテンディスコをチョイスする謎のセンス
話逸れるんですけど、この曲少しアレンジされてグッド・バッド・ウィアードのマッドマックスシーンでも使われていましたサイコーにアガる曲です

だからといってただ馬鹿やってるだけじゃないところがまた
武術指導に酔拳の監督ユエン・ウーピンを連れてきてたり
殺陣は千葉真一に指導してもらったり
そういうとこを本気でやっているからこそのアンバランスさがまた変ですよね


でも結局ああだこうだ言ってもしょうもないんですよ
監督なりの「俺の考えた最強の映画」なんですから

大人になっても許せなかったら来なって台詞とかシビれましたよ
なんだかんだキメ台詞の数々は狙いすぎだけどカッコいい

血の景気の良さは言わずもがな
序盤はシリアスに痛さを感じさせるリアルな出血だったのに
徐々に古き良きジャンル映画での勢いの良さへ

音楽サイコーでしたね
オーレンの過去のアニメシークエンスではマカロニウエスタンから持ってきた曲が流れます
本当はちゃんとその辺も予習しとくべきだったなぁ
ツイステッド・ナーブの口笛もいい使い方されてましたね
オープニングの哀しい曲もツボにハマりました
修羅の花はタイミング含めて完璧だったな修羅雪姫万歳だ本当
エンドロールへの入りの曲が、話はそうでもないのに何故か西部劇的な後味を残しにきてるのもニクい
サントラが欲しくなりました


修羅雪姫を世界に知らしめたことが最大の功績
恨み節の映画も見なければ