ゴマ

サリヴァンの旅のゴマのレビュー・感想・評価

サリヴァンの旅(1941年製作の映画)
4.3
1941年制作のコメディ映画。プレストン・スタージェス監督のアメリカ映画。ジョン・サリヴァンはコメディ映画の監督として成功を収めていたが、最近自分の仕事に不満を感じ、社会派映画の撮影を熱望し始め、現実社会の底辺にあえぐ人々を知りたいと自らホームレスの格好をして旅に出るが・・・プールに落ちる、そのプールに落ちた人を助ける人も先に落ちた人によってまたプールに落とされてしまうといういまではもうべたべたのお笑い描写があるがこの当時はこれでも大爆笑だったんだろうな。先にプールに落ちた人がかなりの巨漢で、その巨漢を引き上げる人が小柄な人というのはもう見る前からオチは予想できたがまあ面白かった。
前半の13歳の少年が運転する車に乗ってのカーチェイス場面の迫力が素晴らしかった。追う方のキャンピングカーがぐっちゃぐちゃになる様子や現在のカーチェイス場面で使われているような手法がこれでもかとつかわれている。
自分が苦しい時も笑いを提供して苦しみを和らげてくれたコメディ映画や芸人、ピエロ、道化師たちにこの映画を捧ぐとあるように刑務所にいる時に観たディズニー映画を見て救われたように最後はコメディ映画を作って人々の苦しみを和らげるのだということに気付き、またそこに戻るという円環構造が良くできていると思った。
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