ちろる

みちていくのちろるのレビュー・感想・評価

みちていく(2014年製作の映画)
3.2
私も女子校育ちだけど、私の生きてきた雰囲気とは少し違くて全く懐かしい気分にはなれなかった。
少女たちはとても殺伐としていて本音が風を吹くとすぐに消えてしまう。
本人たちさえも自分がいま何を考えているのかが分からない不安定さがあって、虚しい気分が伝染するようだった。
ひとつだけ印象的なシーンがある。
朝子ちゃんが新田に自分のことを日記に書いて欲しいって言うのが心に残った。
誰かの日記に自分が残して欲しいなんて考えた事もなかったけど、それはとても幸せだと思って私もそんな人間になりたいって思った。
みちるが「何か」を実感するために恋人に噛んで欲しいと願う気持ちはいまいちわからなかった、だったら「蛇にピアス」で描かれた刺青やSM行為みたいなのと似てるのかな。
その描写も曖昧でなんだか分からなかった。
そしてみちるの事が分からない自分を知って、少しだけ安心してしまった私がいる。←今ここ
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