スギノイチ

女番長ゲリラのスギノイチのレビュー・感想・評価

女番長ゲリラ(1972年製作の映画)
3.5
初主演となる杉本美樹が演じる主人公の名前は「サチコ」。
「サチコの幸はどこにある?」あがた森魚の『赤色エレジー』が本編のテーマソングとなる。
ヤクザと敵対する杉本美樹は「どうだい?女に強姦される気分はっ」とか言って成瀬正孝を逆レイプする。
何だかんだでねんごろになる2人だが、成瀬正孝はすぐに敵ヤクザに殺されてしまう。
成瀬正孝を追悼せんと、あがた森魚本人が浜辺で『赤色エレジー』を熱唱する。
物語の流れと曲の歌詞が全然マッチしてない所に風流を感じる。

後半から杉本美樹の復讐劇が始まるわけだが、「裏切り者への総括を始めるよっ」とバイクで引き摺り回したり、「これはアタシ1人の総括なんだ!」と息巻いたりと、「総括」という言葉が頻繁に出て来る。
「あさま山荘事件」と同年の映画なのでそれなりのメッセージ性を込めたのかもしれないが、自粛の欠片も無いスタンスが心地よい。
しかも、敵対ヤクザへの攻撃方法が「淋病を伝染す」というパワフルさ。
ヤクザが一列に並んで放尿して痛がるシーンに鈴木則文イズムをみた。
スギノイチ

スギノイチ