「かいじゅうたちのいるところ」からの、原作センダック、声の出演スパイク・ジョーンズってことで。
犬のジェニーは、なんでも入ったカバンを持ち、何不自由なく暮らしている。そして可愛がってくれるご主人もいる。なのに「もっと いいこと」を求めて「よのなか」に出るのだ。
街へ出ると、劇場の前で「しゅえん じょゆう」の募集が。しかしそれには「けいけん」が必要と書かれていた。
そこで「けいけん」になりそうなベビーシッターの仕事をしにある家を訪ねるが‥‥。
20分ほどの短編ですが原作未読なので楽しめました。凡庸なストーリーなら、荒波にもまれて、辛い思いをして、振り返った時「あの頃の幸福」に回帰するところを、センダックは主人公を「さらに先へ」と進めるんですね。
‥今つらいなーっていう状況のときに“あたたかい布団”のことばかり想像するような甘ったれなので、ワンちゃんのたくましさに何やら勇気をもらってしまいました。