GABA

インターネットの申し子:天才アーロン・シュウォルツの軌跡のGABAのレビュー・感想・評価

3.5
2022年1月にfaker.jsが開発者によって改竄されるという事件が発生した。npmのfaker.jsのページ( https://www.npmjs.com/package/faker )には「What really happened with Aaron Swartz?」との文言が残されている。
私は恥ずかしながらAaron Swartzという人物を知らなかったので、彼について調べている内にこのドキュメンタリー映画に辿り着いた。
彼は既に27歳という若さで死んでいる。RSSを10代にして開発し、redditsの共同経営者を務め、人類の叡智である学術論文の出版社からの解放に心血を注いだ。
彼の人生は起業家から政治的活動家への大きな転換が特徴であるが、ビジョナリーであるという点では通貫している。インターネットにおける正義の実現に向けて努力を惜しまない彼の姿と旧態依然とした検察の態度は対比的である。
また卑近な事柄を引けば、a16zによるWeb3の理念が思い浮かんだ。資源の既得権益からの解放は、取りも直さずAaron Swartzが唱えていた活動理念であり、a16zの唱えるWeb3の理念と同じである。
歴史は繰り返すのだろうか。Web3は車輪の再発明を行っているのではないのか。そのような現代に対する疑問が生じた。
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