キャサリン子

タルーラ 彼女たちの事情のキャサリン子のレビュー・感想・評価

タルーラ 彼女たちの事情(2016年製作の映画)
3.7
6歳で母親と別れ車上生活を送る主人公が、育児放棄されている乳児を誘拐するお話。


あらすじだけ読むとすごく重い話のようだけれど、観てみたら意外とそうでもなかった。

母親の愛を知らずに育った主人公・ルー、
自分の娘に愛情を持てないキャロライン、
夫にも息子にも出て行かれてしまったマーゴ

3人の共通点は、『孤独』。
埋まらない心の穴を別の何かで埋めようとして、過ちをおかしてしまった。
そんな女性たちのお話である。


誘拐やネグレクトは悪いこと。
けれど、そんな間違った行動をする人にも、それぞれ事情があるのかも知れない。
私達が想像できないような悩みを抱えているのかも知れないし、孤独や葛藤で押し潰されそうになっているのかも知れない。

間違いを犯しても、「自分は間違えていた」と気付くことができたのならそこからやり直すことはできる。
手を差し伸べてくれる人がいれば、更生することは決して遠い道のりではないはず。


善悪だけで判断したり周りの情報に惑わされず、その人自身に目を向けられるようなフラットな心でありたい。
キャサリン子

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