きー坊

WE ARE YOUR FRIENDS ウィー・アー・ユア・フレンズのきー坊のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2020年20本目。音楽映画を見たくて、何となく気になってたこの作品を鑑賞。

見る前までは、EDMを題材にした青春映画だから、ナイトプールでパーティみたいなシーンだとか、クラブで踊り狂ってるようなシーンとかばかりじゃないかと思っていた。そんなシーンも少しあるけど、将来に不安を抱えながらも、日々もがく若者の姿が描かれていた。自分の置かれている日常を受け止めてながら、人気DJになることを夢見る主人公・コールの様は、少し安直にも感じられるタイトルからは想像つかないくらい現実的かもしれない。その中で個人的に好きなポイントは3つある。

1つ目は、フロアにいる客をどうのせるかっていう説明のシーンとか、心臓のBPM120を基準に、BPMが低いジャンルから高いジャンルへと流れるようにミックスしてるっていうテクニックのくだりとかは、すごくタメになった。EDMが分からない人にも、関心を持ってもらえるように映像も時々アニメーションが差し込まれるので面白いと思う。実際は分からないけど、クラブDJって何する人かっていうのを丁寧に説明してくれてた映画は、そもそもあまりなかったのでは?

2つ目は、ニッキー・ロメロをはじめ、劇中でかかるEDMが本当に最高だったこと。個人的には、Years&YearsのDesireのリミックスとか使われてたので、Years&Yearsのファンとしてはすごくテンションが上がった。

3つ目は、ラストのフェスでDJとしてステージで曲を流している間、録音した音と共にそれまでを振り返るシーン。そして、オーディエンスに対して発せられる「這い上がれるか?」というコール&レスポンスに胸が熱くなった。あの場面から、コールがどう這い上がるのだろうという、ストーリーのその先を想像したくなった。

劇中に流れるEDMがどれも良かったので、EDM好きには見てほしい1本。もしかすると、モノづくりという視点で見てみても面白いかもしれない。
きー坊

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