KnightsofOdessa

ディーパンの闘いのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)
2.5
[薄味の葛藤…] 50点

2015年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ジャック・オーディアールの4回目の選出で、パルムドール受賞作品。ジャック・オーディアールはこれで三本目のはずだが、『The Sisters Brothers』も『リード・マイ・リップス』も全く印象に残っていないのが不思議(いつも"オーディアールって観たことないわ"と思ってる気がする)。本作品は、スリランカで反政府勢力の幹部だった主人公シバダーザン→ディーパンが、組織解体に伴って難民キャンプにいた見知らぬ女性と見知らぬ少女を"家族"として偽装し、フランスへと渡る話である。戦いに負けたディーパンは燃え尽きたようにアパート管理人の仕事を続け、"妻"となったヤリニは疑似家族としての役割に反発し、"娘"となったイラヤルはいち早くフランス語を覚えて周囲に溶け込んでいく。特にイラヤルの溶け込み方は尋常ではなく、物語の終盤では存在すら忘れられている。『The Sisters Brothers』でも暗闇の中で撃ち合いするドヤ顔シーンがあったけど、今回も煙の中でモゾモゾ撃ち合ってて、やっぱり合わないなと。ラストもキモすぎて引いた。ディーパンの妄想であることを信じたいが、決してどちらとも取れるような描き方でもなく…

パルムドールマラソン、実は世界で一番生産性低い説あるな。
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