ディーパンの闘いの作品情報・感想・評価

ディーパンの闘い2015年製作の映画)

Dheepan

上映日:2016年02月12日

製作国:

上映時間:115分

3.7

あらすじ

内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するため、赤の他人の女と少女とともに“家族”を装う元兵士ディーパン。辛うじて難民審査を通り抜けた3人は、パリ郊外の集合団地の1室に腰を落ち着け、ディーパンは団地の管理人の職を手にする。日の射すうちは外で家族を装い、ひとつ屋根の下では他人に戻る日々。彼らがささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力が襲いかかる。戦いを捨てたディーパ…

内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するため、赤の他人の女と少女とともに“家族”を装う元兵士ディーパン。辛うじて難民審査を通り抜けた3人は、パリ郊外の集合団地の1室に腰を落ち着け、ディーパンは団地の管理人の職を手にする。日の射すうちは外で家族を装い、ひとつ屋根の下では他人に戻る日々。彼らがささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力が襲いかかる。戦いを捨てたディーパンだった が、愛のため、家族のために再び立ち上がる。

「ディーパンの闘い」に投稿された感想・評価

Soichiro

Soichiroの感想・評価

3.5
ディーパンがすごく良い奴!最後の展開はどーなるんだろうとハラハラした。

ただただ幸せになってほしい
ジ子

ジ子の感想・評価

3.3
夢か現実か
スリランカからフランスへ見知らぬ女性と女の子一人で擬似家族として移民して管理人の仕事をするお話

「あなたは堅物だからタミル語でも面白くない」
kiko

kikoの感想・評価

3.3
フランスの闇。
鰯

鰯の感想・評価

4.0
発砲禁止区域

スリランカの内戦を逃れるため、家族を装ってフランスへと渡ってきた1組の男女と少女。集合団地で管理人の仕事を得た男・ディーパンは、慣れない生活環境で何とか生き抜こうとするが、新たな暴力の渦に巻き込まれていく。

スリランカの難民は、最近日本でも訴訟になっていますね。今作は、難民認定を含めた政治的な問題も描きつつ、中身はしっかりエンタメ作品として仕上がっています。これを何のために観るかといわれれば、ディーパンに見惚れるため、といっても過言ではありません。
入国のためだけに装った家族に、不躾な態度を取っていた彼が、徐々に「家族」のために闘うヒーローに変わっていく様には拍手喝采せずにはいられません。こういったヒーロー像はどこかで見たことあるような気もするけど、どこでも観たことない空気感に仕上がっている。まず、アントニーターサン・ジェスターサンの顔が良い。初めは全然かっこよくなかったはずが、終盤は現れただけで「来た来た!」と思わせる表情の説得力。白線を引くときに、髪を少し固めて颯爽と現れるときがあまりに渋くて忘れられません。一方で、フランス語がわからず困惑しているとき、ユーモアがなく何だか気まずくなっているとき、「奥さん」のシャワー上がりを覗こうとするシーンなど、少し間の抜けたような演技も良かったです。それと必見なのは、元上官にボコボコにされるシーン。あれって現実なのか、夢だったのか、どっちなんでしょう。最終的にベッドに倒れ込んでいて、「ただの夢?」と勘ぐってしまいました。そういった夢と現実の境目が若干曖昧なシーンがいくつかあるのも、特徴なのかな~とか思いました(ラストも少しそんな感じ)。

闘っているのはディーパンだけでなく、奥さんも。認知症の進んだ老人の家事手伝いとなるわけですが、そこはギャングのたまり場になっている。ギャングに凄まれても、相手の目をまっすぐ見て話す強さが素晴らしかった。そんな中、老人は信用しているようで通じているのか分からなくても、柔和な表情で何度も話しかけていたのが印象的。

こんな感じで2人が闘っている一方で、少女の印象がかなり薄い。彼女なりの闘いはちらっと描かれるけれど、終盤はほぼ消えていて残念でした。
カンヌのパルムドールなんて言われると、何となく手が出しにくい。お洒落すぎてダメな気がする。でもいざ見てみると、とってもいいものが得られました。
Lun

Lunの感想・評価

3.8
ラストからのディーパンの髪を撫でる手の図は祖国を逃れるための間に合わせ、偽りの夫婦がやっと心を寄り添う感じが伝わってきていい感じ!と思った。

ディーパンの闘いって…うーむ(・・;)ではある。
ナメてた男が元ゲリラだった映画
とり

とりの感想・評価

4.0
即席偽装家族の大黒柱、頑張れディーパン!三者三様の立場や問題に真摯に目を向けつつ。流石は現代きっての仏が誇る才能で新作が待たれるジャック・オーディアールといった骨太作品に面白いかとか好き嫌いの次元を越えてガツンと来た。そして彼の作品はいつも重厚なドラマだけでなく、そこに"暴力"が重要なキーとして関わってくる印象。切っても切れない無理解と憎しみの連鎖。それは何よりも人類の世界を、現代社会を形作る性。些細なことで綻ぶ日常、そしてすべてをぶち壊すように爆発する引き金。消えない過去、消せない記憶、甦る悪夢や過ち。タイトルの出方が秀逸かつ衝撃、ある意味記憶に焼き付くレベルで。自分の国の戦火を逃れても日常がこんなに大変だなんて、張り詰めるような緊張とぎこちなさに感情を揺さぶられる(音楽も不穏)。ここで普通なら色んな問題を乗り越えて本物の家族になっていくのだろう、けど何かを便りにしないと生きていけない気持ちが必ずしも報われるとは限らない。言語の壁もそうだし主人公たちが見て聞いて感じる世界を巧みに映像化している、捉えている。喉に何か詰まった感じが抜けないし気分が沈むかも、でもその価値がある。日常の中の非日常に不和が広がり、分かり合えず理不尽な世の中だ。何かとグローバル化と言われて技術の進歩も合わさって国境が希薄になるような方向へと向かっていると思われた今世紀であるけど、結局のところ内線、国際紛争における難民・移民問題等で明るみになったのはヨーロッパを中心に皆の不寛容(日本人も他人事じゃない)。あっちの若者ってフーリガンとかある位だし、ジャージみたいな服着てドラッグきめて集合住宅に溜まっているイメージ。よそ者にはよそ者の仕事ってのが別にあるのか?ツラく当たって争いが表面化して激化していくように終盤の目を背けられない緊張感がエグい、ただただ画面に食い入るような釘付けになるしかない。他に何もできない。新しくできた大切なものを守るためか、自身の溜まっていたものを吐き出すためか、実戦叩き上げの野生の血がたぎる様が圧巻。一度暴れだしたら止まらない、そんな普通が普通じゃなくなるという点では『ブレイキング・バッド』のような衝撃で強烈に顔面を殴打される。そしてこの瞬間、コーエン兄弟が審査員長を務める時のカンヌでパルムドール受賞も分かった気がした。邦題だけど確かに戦っていた、そして最後のタイトルの出方も大いに反則。
多分公開当時はその真っ只中で今見るよりもっとタイムリーだったろう。それを映画という表現でものの見事に伝えてみせる可能性と責任者、心揺さぶられる警鐘。作り手が手先の器用さだけじゃこうはならない、きっと。セリフに過多に頼らないのがいい、オーディアール監督印の如何にもなスローモーションとかが鼻につく人もいるかもしれないけど否応なしに力強く響く。完全にディーパンの立場でありながら時に俯瞰的にも物事を見ているような一種覚めた熱量みたいなものをひしひしと感じるし、意識的・意図的に神経を逆撫でされる。ハッピーエンドではあるものもなかなか二度目を見る気にはならないかもしれない、けどパワフル。けど結局のところ所詮は他人事なのかな、とも感じる悲しさ。人が人を傷付ける、人生ってそこまでして生きる価値のあるものなのかな?この世界ってそこまですがり付いてまで生きる価値のある場所なのかな?

「お宅の子?」「今からお前たちは家族だ」
「俺たちには秘密がある」「俺一人じゃ全部は無理だ、子供が二人いるみたいだ、お前も働け。(→家事も仕事よ→)ふくれっ面ばかりするな」
「事務所みたい」「ユスフがここでは普通だと」
「友達なしで生きていけるのか、、詩よ、テーマは友情」
「言葉は全部分かるがちっとも笑えない」「言葉の問題じゃない、ユーモアのセンスよ。国は関係ない」
「面白いわね、映画みたい」
「二本で5ユーロ」→これ好き!
「すべて終わった、ナンディカダルは壊滅しました」「私の中では終わっています」
「♪我々の傷が癒えることはない、決して夢を諦めない」
「私たちの国では転んだり痛いときでも微笑むの」スリランカ
「昼間から発砲事件があるなんて、何も思い出さないの」「俺はここにいる、どこへも行かない」
「発砲禁止区域だ、通行禁止だぞ」「夫を傷つけないで、夫は戦争で頭が変になったの」
TOMATOMETER87% AUDIENCE82
Dheepan offers a timely, powerful look at the modern immigrant experience in Europe.
honaami

honaamiの感想・評価

3.6
ちょっと想像と違った話 何を想像していたのかと言われたらよく思い出せないわけですが。
最初から強烈に始まり、あれよあれよと言う間に偽家族が出来上がり。
分からない言語と知らない世界に私だったら怖気付く。 けれどディーパン達はより良い生活、生きるためにスリランカを出たはずがそんな簡単に行くはずがなく。
ディーパンがあのラインを超えた時、、
難しかった。久しぶりに難しかった。
Jin

Jinの感想・評価

4.0
“私たちの国では転んだり痛い時でも微笑むの。ここでは微笑みすぎると理解してないと思われるか、バカにしてると思われる”



スリランカ内戦から逃れた赤の他人である3人が、家族を演じてフランスへ。言葉の壁や偽の家族生活、麻薬組織のアジトとなったマンションの管理人業など、新たな闘いに苦しむ話。

スリランカ内戦の歴史は日本だと馴染みがない。そもそもスリランカという国をよく知らないからとても勉強になる。
ただ、スリランカは仏教国のはずだが、この主人公はヒンドゥー教徒のタミル人。つまり、反政府軍側の軍人だ。

偽の家族を演じるというのは「万引き家族」的な面白さもあるが、難民映画なのでもっとシリアス。
難民を主題にすると笑顔が少ない。そこに強いメッセージを感じる。

感情移入しやすい作りがよかった。
登場人物たちが言葉を理解できないシーンではあえて字幕がない。
内戦とリンクする銃撃シーンでは、超近距離のカメラワークで本人たちと同じような視野しか与えられない。

徐々に打ち解けていく家族の描写や、入国するまでのゴタゴタ、管理人になるまでの経緯も温かいものが多いけど、ずっと音楽だけサスペンスチック。
ラストシーンもどこまでが温かい現実で、どこからが幻想なのか、主人公は死んだのか生きてるのか、わからない。

その不安感がリアルだし、考えさせられて良かった。
終始テンポも停滞しないし、煙や光の使い方、カメラワークも上手くて飽きない。

「希望のかなた」よりもシリアスだけど、同じくらい引き込まれた。
納得のパルムドール。
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