このレビューはネタバレを含みます
これは映画館で見るべき作品だった。
81/2やアンダーグラウンドの壮大感にチャンスの浮遊感をプラスしたような映画だった。
マイケルケインかっこいい、見事な貫禄で素晴らしかった。好き。
映像と音楽が素晴らしく壮大で綺麗。
展開や話のスピードは内容も内容なだけにスローなのではじめは退屈だったが
そこに身を置くことで映画の世界観に浸れることができた。
(あんなにいいホテルでゆったり過ごせるの羨ましすぎる)。
最後にきちんとシンプルソングを演奏するのが偉い。フレッドがそういう気持ちになったのが偉いということもあるが
映画的にそこは避けても仕方ないくらいシンプルソングをかなりいい歌とハードルを上げまくっているので
逃げずに演奏し、しかも素晴らしいというのが映画的にとても良かったと思う。
シンプルソングを歌うスミジョーのキャスティングが美的にマイナスだった(非常に失礼なことを言ってる)がよく考えると原題の「youth」に沿った人選な気がした
というのも
途中出てくる大女優のブレンダもそうだったが
歳に抗って若さをいつまでも手に入れたいという女の欲望が形として表現されていたのだなと感じた(重ね重ね失礼なことになるかもしれないが)。
というようにこの映画には老若男女様々な形の「youthとは」が表現されていて見事だと思う。
そして邦題のグランドフィナーレもなかなか合っていると思う(30年後の同窓会とかフロリダプロジェクト真夏の魔法とかサイテーの邦題が多い中…)。
とはいえ見返したいかと聞かれたらいまいち返答に困るのでスコアは微妙になりました。