リアム

ロブスターのリアムのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
3.4
独身者は男も女も反社会的存在(笑)。独身者は強制的にとある施設に入れられ、そこで45日以内にカップルになれなければ動物に変えられてしまうというとんでもシュールな世界観。「動物に変えられる」ってすごい設定だな〜。「何になりたい?」「ロブスターです」

コメディかと思いきやとんでもない。静かで淡々とした展開ながらブラックユーモア満載で、なかなかに重い内容でした。とりあえずパートナーがいない状態は許されない。システム的にかなり無理がある設定だが、それよりこの世界のカップル達はお互いに何かしらの「共通点」が必須。たとえそれが「近眼」でも「鼻血が出やすい」でも「足が悪い」でもなんでもいいのだ。決して自分とは違う魅力的な特徴や内面に目を向けない。偽装してでもカップルを目指す必要がある。物理的な利点のみ推奨されていて切ない。

一方で森の奥深くで隠れてサバイバル生活を送る独身者たち(泣)施設に耐えられず逃げ出した主人公はここに合流するが…。ラストシーンは切なくもありニヤリとしてしまう感情もあり複雑な想いを残す実に不思議な作品でした。

「今日は昨日より早く勃ちましたね」

シュール✨
リアム

リアム