「時々コメディ、時々ロマンチックなホラー映画」という形容が正しいように思う。
思ったより怖い要素が強いので、ホラーが苦手な方はひとりで観るのはオススメしない。
ホテル（カップルを見つけるための施設）にいるときの「独身のままでいると動物に変えられる」（＝カップルになって愛し合わなければいけない）という圧力、
ホテルを脱走した後森の中でレジスタンスと共に暮らす時の「愛し合う者たちには重い罰を与える」という圧力、どちらも怖い。
（怖いのだが、世界観が浮世離れしているので、どこかコメディっぽいおかしさもある。バカリズムっぽい知的でシュールな感じのコメディ）
とにかく恐怖だが、そんな中で相思相愛になり、二人だけのサインや、奥手な主人公が少しねじれた言葉で愛を表現するところなど、驚くほどストレートにキュンとさせられる。
ラストも怖すぎて画面を直視できなかったが、どこか甘くロマンチックな香りがあって、奥が深い作品だと感じた。
