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ちはやふる 上の句のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)
4.3
綾瀬千早(広瀬すず)、真島太一(野村周平)、綿谷新(真剣佑)の3人は幼なじみ。新に教わった“競技かるた”でいつも一緒に遊んでいた。そして千早は新の“競技かるた”に懸ける情熱に、夢を持つということを教えてもらった。そんな矢先、家の事情で新が故郷の福井へ戻り、はなればなれになってしまう。「新にもう一度会いたい。会って『強くなったな』と言われたい。」千早の想いが情熱に変わるとき、百人一首のごとく、世界が煌びやかに色づき始める。高校生になった千早は、新に会いたい一心で“競技かるた部”創部を決意。高校で再会した太一とともに、競技かるたの経験者の西田優征(矢本悠馬)や百人一首などの日本文化をこよなく愛する大江奏(上白石萌音)や勉強一筋の駒野勉(森永悠希)なんとか5名の部員を集め、創部に成功。全国大会を目指して練習に励み、東京都予選に臨む。千早、太一、新、そして瑞沢高校かるた部の、まぶしいほどに一途な想いと情熱が交錯する、熱い夏が来る。
末次由紀のベストセラーコミックを実写化した映画版第1作。
前半は、千早と太一が競技かるた部を作って全国大会を目指す中で、駒野が指摘した弱点を体力作りや競技かるたの練習で克服し強い絆を結び団結していくくだり。後半では、競技かるたの大会の中で駒野は自分の実力の無さ、太一は自分の運の無さ、それぞれに自分の悩みに向き合い戦う中で、自分の実力を発揮してチーム一丸となっていく展開が、「もう一度太一や新と競技かるたをして自分に夢をくれた新に「強くなったな」と言われたい」という思いで競技かるた部を作って全国大会を目指す千早や百人一首の魅力をみんなに教えたいという奏や競技かるたで日本一になりたいという西田優征の想い、競技かるたの才能も実力もない駒野や競技かるたの才能も実力もかなわない新を出し抜くしか勝てないと思い込む太一の苦悩と葛藤、競技かるたを通して千早や太一たちを導く原田(國村準)と千早たちとの師弟関係、千早と太一と新の三角関係を絡めて描いた清々しいほどの王道青春ストーリー。
千早の最初の壁となった北央学園のエース須藤と千早の対決、真にチーム一丸となった北央学園との決勝戦、そして運命戦に弱い太一が自分の運を千早への想いで引き寄せた運命戦と、一瞬の勝負に全てを懸ける競技かるたのスリリングでスピーディーなハラハラドキドキを凝縮した競技かるたの戦い。
競技かるたの百人一首に込められた想いが百人一首の読み手と競技かるたに挑む若者の間で響き合う、傑作青春映画。
広瀬すずたち若手演技派青春そのもののキラキラするような演技と表情が、印象的。
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