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X-ミッションのEditingTellUsのレビュー・感想・評価

X-ミッション(2015年製作の映画)
3.5
Apr. 20th

1991年Point Breakリメイク作品

美しいじゃないか。

おもしろいよー!エクストリームスポーツを題材にしたクライアクション映画。映像はやっぱりすごいもんがありますねー。Ericson Coreという撮影監督が監督もしているためそこは納得。スタントもかなり見応えがあったし、実際に現場に行って撮影してるだけあって、美しい映像はいっぱいあった。

ストーリーはとても綺麗に構成されていた。テーマというものがわかりにくいものではあるが、わかる人には共感しやすいテーマだったと思う。Kurt Wimmerの脚本。クライムサスペンス要素も含まれていて、見事な脚本だったと思う。主人公がFBIにきた経緯はさておいて、そのあとのプロットはちゃんと脚本の中で行動が説明されていて、基本的にわかりやすいものができていたと思う。Utahが真実と正義とで揺れ動くような感情の変化も、わかりやすくなっていた。
脚本は良かっただけに、あとはシネマティックエレメントでどうやって映画にしていけるかだとは思う。そこが本作品は弱かったかな。これが5年前だったら、絶賛されていたのかもしれない。しかし、もう視聴者は目が肥えて、こんな映像見飽きたと思うかもしれないし、映画にはもっと胸をえぐられるような感情の変化を期待するという人がかなり多くなっている。だからこそ、芸術としての映画の価値が問われる。

編集は特にそういう面で、少しチープな感じになっていた。ストーリーを伝えるという点、エクストリームスポーツの躍動感を出すという点では間違えてはいない。しかし、人物たちの感情、ストーリーが展開する舞台の描写、映画としてのリズムの変化というものにかけていた印象。とてもいいショットはあったのに、その使い方がもったいないなーと思った。もう数秒伸ばして欲しかったり、そのショットの次はこのショットが来た方が効果的なのになー、このショットなんで二回使うの?とか思ったりしました。そこにはポストプロダクションでのいろんな事情があると思いますが、それも超越できるような編集というのを期待する。それが映画の要だから。
でも、なんかクライマックスの手前のシーンとか、なんでだか急に映画の質が変わったようなところありませんでした?なんだか、もう一つ大きな展開がありそうな、もしくはUtahが何かをしでかしそうな緊張感というのが漂うシーンがありました。エンドクレジットにGerald B. Greenbergの名前が。。。。。。え、、、、なぜ???どういう立ち位置?スーパーバイザー??もしかしたら、もしかして、そのシーンには立ち会っていたのか?ここまで編集で空気感は変わるのか?と思ってしまった。勘違いかもしれないけど。去年の12月に亡くなってしまいましたね。大きな大きな人物を失ってしまった。
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