ぴよまろ

TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬのぴよまろのレビュー・感想・評価

3.3
宮藤官九郎脚本監督作品。
バス事故により地獄に落ちてしまった主人公が、地獄のロックバンドとともに現世に転生するためロックを通して悪戦苦闘するコメディ。

荒唐無稽でやりたい放題な方のクドカン作品。細けぇこたぁいいんだよ!の勢いと笑える小ネタ満載の映画なので、クドカン作品の中でもクセが強い方だと思います。世界観を作り込んでメッセージ性があぁでこうで・・・といった作品では決してないです。

ロック音楽がテーマで、それを地獄でやるという、とんでもない発想ではありますが、ロックシーンはカッコいいし(詳しくないので細かいことはわかりませんが)、ロックならではの小ネタも面白い。設定や世界の見せ方はちゃめちゃではありますが、ストーリー展開やキャラクターの目的・動きは実は一貫しているし、自分の作風をこれだけ出せるっていうのは、クドカン脚本はすごいですね。(合う合わないは別にして)

もう一つ面白いと思ったこととして、「平穏すぎて退屈な天国」よりも「辛いけど刺激にあふれた地獄」の方が魅力的に描かれている点。それまで主人公に共感できるように作られているからこそできる見せ方で、面白いです。
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