まりぃくりすてぃ

人生タクシーのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

人生タクシー(2015年製作の映画)
4.5
「人生タクシー」という邦題は、あまり内容と合ってない。「人生フルーツ」にあやかっちゃったの?
芳醇さよりもユーモアと工夫とモヤモヤとキレばかりあるんだから、「薔薇とタクシー」「抵抗タクシー」「テヘラン走行中」の方がまだマシ。全部クサイけど。

映画としては、中盤(姪の登場)以降が文句なしのすばらしさだった。

ホメイニ革命以前に作られた「牛」という白黒の大傑作(クロサワの「七人の侍」と互角の出来!)をずっと前に鑑賞して以来、イラン映画の虜になり、これで20作目ぐらいになる私。映画という芸術への、イラン人の愛の深さを、今作でいよいよ知らされた。特に、薔薇からのラストに。
結論。邦題は「薔薇」でいい。