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人生タクシーのorimarksのレビュー・感想・評価

人生タクシー(2015年製作の映画)
4.4
「映画はすでに撮られている。他を探すんだ」
「本当とか 本当じゃないって何?」
「誰も教えてやれない。自分で探すんだ」

「このバラを、全ての映画人に」

心に残る台詞がたくさん...。
映画製作の一切を禁じられている監督の、溢れんばかりの映画愛と、その愛が故の葛藤・静かな怒りが、ひしひしと伝わってくる作品でした。

"表現"とは、"自由"とは何か、
考えさせられます。

会話の端々から透けて見えるイランの実状は受け入れ難く... しかし まぎれもない現実なのだと思いました。

そして本作の助演女優賞は、
間違いなく姪っ子 ハナちゃん!
幼い彼女の、あどけなく、それでいて核心をつく淀みないおしゃべり、にじみ出る"イイ女"感(笑)に、すっかり虜になってしまいました。

彼女を取り巻く世界のせいで、彼女が傷つかなければいいな。。
まっすぐな彼女にすら、すでにうっすらと射し込んでいる影が、胸を締め付けます。
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