ももも

人生タクシーのももものネタバレレビュー・内容・結末

人生タクシー(2015年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

初の実写イラン映画。

最初は、テヘランの日常が描かれた映画だと思って観ていた。日本とは環境が大きく異なるイスラム教の国で、どんな空気なのか、どんな人が住んでいるのか全然想像できなかったけれど、こう観てみると、東京の生活とはあんまり変わらない、みんな普通に生活してるんだなぁと思った。

でも、実は最初のシーンから、1つ1つ全部繋がっていた。
それは姪っ子をピックアップしたところからわかってくる。暴力を振るった人が死刑になったニュースや、2人のお婆さんたちが忘れていったお財布が全部つながってくる。

そして、学校の課題で、「放映できる」映画を作ろうとする姪っ子と、バラの女性の話を聞いて、イランでの普通の日常が実は隠された日常だということがわかる。表現の自由が奪われてしまっている実態がわかってくる。

監督は、20年間の映画監督禁止令中にもあらゆる方法で映画を作り続け、様々な方法でイランの現状を海外に届け続けているジャファル・パナヒ監督。こんな映画を作り、遠い日本まで届けてくれた監督に感謝の気持ちが溢れた。
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