s

さらば冬のかもめのsのレビュー・感想・評価

さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)
4.0
しょうもない40ドルの窃盗で懲役8年の刑を食らった青年を遠く離れた刑務所に送り込む護送業務。長くも短い一週間。人生の休暇。報われない青年に、刑務所入り前に“良い思い”をさせようと男の作法を教え込む大人二人。一週間にギチギチに詰め込まれた人生において重要な初体験の数々。笑いあり涙ありパンツありの男三人の友情ロードムービー。
側から見たら無駄な時間でしかないかもしれないが、海軍の下士官で毎日悶々と過ごすバダスキーとマルホールにとっても必要且つ長年渇望していた時間であったことは間違いない。一週間という期限の中、どんどん深くなっていく三人の友情に感慨深さを覚えつつ、救うこともできるが任務を全うしなけらばならないという葛藤、そして初めから結末が見えているというその心苦しさが冬景色と相まって何とも切なかった。そして人と人との距離や生まれる友情は時間の長さではないことも知る。
どんな顔して見たら良いのか分からないジャック・ニコルソンの真顔水兵ジャケもジャンル区分に関してもやたらコメディ推しされていますがこれは立派なアメリカンニューシネマです。
s

s