図師雪鷹

さらば冬のかもめの図師雪鷹のレビュー・感想・評価

さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)
4.1
ジャックニコルソン がカンヌ国際映画祭男優賞を受賞した作品。
2人の海軍下士官バダスキー、マルホールが、軽犯罪を犯して逮捕された新兵メドウズを護送する間に起こる友情ロードムービー。
メドウズはまだ未成年の若い新兵だが、割に合わない罰を食らう。募金の箱を盗もうとして箱に手をかけただけで懲役8年、除隊だ。バダスキーとマルホールはこれに疑問を抱くが、2人には彼の刑罰を軽くすることはできない。ただできることと言えば、数日間の護送期間の間で彼を楽しませることだけだった。

特にバダスキーは、どうしようもない自分を憎んで周りの世界に怯えているメドウズに、そんなんじゃダメだと、あれしろこれしろ言って、次第に若いメドウズを変えていく。それだけに、終盤のあのシーンは、バダスキーにとって非常に辛いものだっただろう。

アメリカンパトロールが何回も流れたが、かわいいアレンジで好き。
あと、日蓮宗がなぜか出てきてふふふってなった。そして、ときに、それに影響を受けたメドウズが『ナンミョーホーレンゲキョー』と題目を繰り返し呟くのが面白かった。

近々、これの続編というか、関連作品であるリチャードリンクレイター監督の『30年後の同窓会』が公開されるそうなので楽しみ。
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