爆裂BOX

エアポート2010の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エアポート2010(2009年製作の映画)
3.6
インド洋上空を飛行中のプーケット発ミュンヘン行きの旅客機内で未知のウイルスが発生。全身から血を流して死亡する乗客が続出する中、医師のアンネはパイロットに緊急着陸を要請するが、ウイルスの拡散を恐れた各国に拒否され…というストーリー。
アルバトロスが放つ「エアポート」シリーズの一本。まだまだ続くコロナ禍の中では妙にリアルさを感じられますね。監督は「タワーリング・インフェルノ08」のライナー・マツタニが務めています。
飛行中の旅客機内で未知のウイルスが発生しますが、飛行機が飛んでるのは前半30分くらいで後は着陸して格納庫内に隔離された飛行機内等でドラマが展開します。飛行機物というよりは「アウトブレイク」みたいなバイオハザード物ですね。ジャケのような軍隊と戦うような派手なシーンはないですね。感染者の症状も目や鼻から血を流して倒れるという地味なものです(ここら辺はテレビ映画だからかな?)
冒頭から感染者が出るまでが早くてテンポが良いですね。その後も隔離された飛行機内での乗客たちや対応に当たる政府、何とか主人公達を救おうと対策本部に潜り込むパイロットの夫の三視点で物語が進み、結構キャラも多いですけど、主要人物のキャラの描きわけはちゃんとできてるので誰が誰だか分からなくなるという事はないですね。乗り合わせたスポーツチームが感染を恐れて飛行機の後部をシートで覆ったりして感染者は来るな!と他の乗客閉め出したり、隔離して感染者の治療のため入ってきた防護服部隊と不信感もった乗客たちが小競り合いしたりとベタな内容が展開されますが、結構丁寧に描かれてて疑心暗鬼により一触即発の状況も緊張感それなりに感じられて飽きずに見れました。かなり自分勝手な馬鹿どもが(特にスポーツチームのリーダー)最後まで全く痛い目見ないのは残念でしたが。
ウイルスに対して対応策を考えるも、次々と変異して状態を改善させる薬が患者を危険な状況に陥れたりという展開も飽きさせない工夫感じさせます。
主人公の女医アンネ役の女優さんが美巨乳の持ち主で結構胸元強調した服着てます。娘役の子も可愛かったですし、一緒に行動するCAさんもキレイ系でした。ウイルス学者の博士役の人も美人でしたね。
そして衝撃のラストは確かに「おいww!!」とツッコミ入れたくなるようなものでしたね。中々話進まないなと思ってた所に強引に家族愛で占めるのかと思いきや…最後の最後にあんなひねくれた展開入れるとは。それまで割と丁寧にドラマ描いてたのに最後こんな投げっぱなしな感じにするとは…
テレビ映画で派手なアクションやゴア描写は無い地味な作りながらソコソコドラマ部分は楽しめますが、このラストで一気に怪作と化してしまった作品ですね。